早稲田中学校の学校説明会に行ってきた|4つの魅力があります

2 学校説明会レポート

早稲田中の基本情報

  • 偏差値: 68(四谷大塚結果80偏差値より、試験日・男女別の偏差値のうち、もっとも高い数値を表示)
  • ホームページ早稲田中学校・高等学校公式ホームページ
  • 住所: 〒162-8654 東京都新宿区馬場下町62
  • Googleマップの表示:
R6.8.24 早稲田中学校説明会

沿革

早稲田中学校は、1895年に早稲田大学の前身である東京専門学校の附属中学校として創立されました。この創立に尽力したのが、早稲田大学の創設者である大隈重信です。

大隈は、近代日本の教育の重要性を認識し、中学校の設立を推進しました。

また、東京専門学校の初代校長を務めた坪内逍遥も、早稲田中学校の発展に大きく貢献しました。坪内は、教育者として優れた手腕を発揮し、早稲田中学校の教育方針や校風の確立に尽力しました。

現在の状況

現在の早稲田中学校は、東京都新宿区にあり、約1,200名の生徒が学んでいます。2023年には、校舎の建て替え工事がすべて完了し、最新の設備を備えた美しいキャンパスが誕生しました。新しい校舎は、生徒たちにとって快適な学習環境を提供し、学校生活をより充実したものにしています。

中高一貫教育を実施しており、6年間を通じて質の高い教育を提供しています。部活動も盛んで、文化系の生徒たちが特に活躍しています。

卒業生の多くは、早稲田大学をはじめとする難関大学に進学し、社会のリーダーとして活躍しています。早稲田中学校は、伝統ある魅力的な学校として、今後も生徒たちの成長を支えていくでしょう。

早稲田系の学校の違い

私は早稲田系の学校の違いが分かりませんでした、学校説明で丁寧に説明されていました。

学校名種別高校募集男女別大学推薦率その他特徴
早稲田大学高等学院付属校あり男子校100%中学部あり
早稲田実業学校系属校あり共学ほぼ100%小学校もあり
早稲田中学校系属校なし男子校約50%高校からの募集なし

付属校と系属校の違い:

  • 付属校:早稲田大学と同一の学校法人
  • 系属校:早稲田大学とは別の学校法人だが、提携関係にある

説明会の内容について

説明会では、学校の理念や特徴について詳しく聞くことができ、とても有意義な時間を過ごせました。今回は、その中で特に印象に残った点をご紹介します。

クラブ活動(折り紙同好会とPCプログラミングの兼部は?)

クラブ活動の時間は15時30分から17時30分までで、完全下校は18時です。週4日まで活動可能で、兼部もOKです。ただし、体育系の複数兼部は認められていません。高校2年生の秋で引退となります。

特筆すべきクラブとしては、全国レベルのPCプログラミング部、全国大会優勝経験のある将棋部、テレビでも活躍するクイズ研究部などがあります。

また、折り紙同好会の作品も説明会中で紹介されるほど、技術力が高いです

クラス人数は何人。教員体制は

学年は7クラスで構成され、各クラスに担任の先生が1人、さらに学年主任1人を加えた計8人の先生方で運営されているそうです。1クラスあたりの生徒数は約42~43人かな。

私立中学校でこの1クラスあたりの人数は一般的だけど、個人的にはやっぱり多いと思うな。
東京の私立中学校の1クラスの人数は40人以下が決まりらしいけど、しょうがないのかなと思っている。他校の多くも40人を超えてるし問題ないのだろうけど。
私が知っている限り(折り紙部がある私立中学校)で少人数に該当しそうなのは、開智日本橋中の30人、渋渋中は35人くらいだったはず。これぐらいがいいなと個人的には思います。

始業時間とお弁当は?

  • 始業時間について

始業時間は朝8時10分と、やや早めです。午前中に50分授業を4コマ、午後に2コマ行い、15時に終業となります。放課後はクラブ活動の時間が設けられています。

  • 昼食について

お弁当持参が推奨されています。学校側は、お弁当を思春期の子どものコミュニケーションツールとして捉えていると説明がありました。ただし、売店もあり、登校時にコンビニで購入することも許可されています。

☑ ①朝早い登校時間、②お弁当持参が推奨。➡ 親のお弁当作りは早くなる…。

携帯電話・スマートフォン(スマホ)などの扱いは。

携帯電話やスマートフォンは校外では使用可能ですが、登校時に鍵付きのロッカーに保管する決まりがあるため、校内での使用は禁止されてるようです。

またICT教育について質問しましたが、現状、全生徒へのノートPC配布や活用はされていないようです。(下記の「個人的な物足りなさ」で詳しく記述しました。

多動、生徒間のトラブルへの対応は?

落ち着きがない息子が、もし入学した場合の、扱いなどを質問していみました。

多動など、個性的な生徒に対しても寛容な姿勢を持っているようです。特別な支援や指導は設けられていませんが、学校の校風を感じてもらうことで対応しているようです。(カウンセラーは毎週火曜金曜に来ているとのこと。)

学校内の生徒間トラブルは、中学生の時期は軽い気持ちで起きることがあるそう。そんな時は、学校と本人、保護者で納得するまで話し合うとのこと。また、クラス替えは毎年実施されるそうです。

☑この「納得するまで話し合う」という姿勢は、一見良さそうに聞こえますが、裏の意味もあるのかなと少し気になりました。

良い所4つ

早稲田中学校の学校説明会に参加して、私の感じた良い点を紹介します。

最新の校舎(2023年完成)

早稲田中学校の校舎は、2023年に全面的に建て替えられたばかりです。

新校舎は、最新の設備と機能を備えており、生徒たちに快適で充実した学習環境を提供しています。明るく開放的な教室、最新の ICT 機器、広々とした図書室や実験室など、学びに最適な空間が整っています。

また、新校舎は高い耐震性能を有しており、生徒の安全と保護者の安心にも配慮されています。

活発な折り紙同好会

早稲田中学校の折り紙同好会は、非常に活発な活動を行っています。

学園祭(興風祭)では、同好会の作品展示が大きな注目を集め、来場者を魅了しています。また、SNSを通じて作品の写真を積極的に発信することで、同好会の活動の様子を学内外に伝えています。

折り紙同好会の作品レベルは非常に高く、繊細で美しい作品の数々は見る者を感嘆させます。部員たちは、創造性と技術を磨き、より高度な作品作りに挑戦しています。

さらに、早稲田中学校の折り紙同好会は、日本中高生折り紙連盟(JTOU)に加盟しています。これにより、開成中学校や筑波大学附属駒場中学校など、他校の折り紙部との交流の機会が得られます。他校の部員たちとの情報交換や合同イベントへの参加を通じて、早稲田中学校の部員たちは新たな刺激を受け、さらなる成長を遂げています。

こうした活発な活動と高いレベルの作品、そして他校との交流による刺激は、早稲田中学校の折り紙同好会の大きな魅力となっています。同好会は、生徒たちの創造性と芸術性を育む場として、重要な役割を果たしているのです。

優れた合格実績

早稲田中学校は、生徒たちの学力向上と進学支援に力を注いでいます。説明会で提示された資料によると、卒業生の多くが早稲田大学をはじめとする難関大学に合格しています。特に、現役合格率の高さは注目に値します。これは、早稲田中学校の質の高い教育と、生徒一人ひとりに寄り添った手厚いサポートの結果だと言えるでしょう。

恵まれた立地

早稲田中学校は、東京都新宿区の早稲田エリアに位置しています。この立地は、教育環境の面で大きなメリットがあります。周辺には、早稲田大学をはじめとする多くの教育機関があり、学問的な雰囲気に包まれています。また、交通の便も良く、生徒たちは通学に便利です。恵まれた立地は、生徒たちが学習に専念できる環境を提供し、知的好奇心を刺激する場となっています。

  • 以上が、早稲田中学校の学校説明会で感じた良い点です。最新の校舎、活発な部活動、優れた合格実績、恵まれた立地など、早稲田中学校には魅力的な要素が数多くあります。これらの特長は、生徒たちの成長と可能性を最大限に引き出すための基盤となっているのです。

気になったこと

それでは、気になったことは何があるでしょうか。ご紹介します。

海外・英語教育について

現状:

  • 海外大学への進学実績は乏しい
  • オーストラリア・メルボルンとの短期交換留学制度あり(人気がある)
  • ネイティブ教員による少人数英語授業を実施

今後の展望:
早稲田大学の系列校として、今後グローバル化への取り組みを強化する可能性があります。海外大学進学のサポート体制を整えたり、長期留学プログラムを導入したりする余地はあるでしょう。

ICT教育について

現状:

  • タブレットやノートPCの導入は進んでいない
  • 全教室にプロジェクターは設置済み
  • 夏休みなどでGoogleクラスルームを利用

今後の展望:
ICT機器の導入を検討中とのことですが、一斉導入には課題があるようです。段階的な導入や、個人所有デバイスの持ち込み方式の採用など、柔軟な対応が期待しています。

これらの点は確かに、先進的な教育を求める保護者や生徒にとっては物足りなさを感じる部分かもしれません。しかし、早稲田中学・高等学校の伝統的な教育方針と新しい教育ニーズのバランスを取ろうとしている過渡期にあると捉えることもできます。

学校側も課題を認識しているようですので、今後の改善に期待しつつ、他の強みや特色と照らし合わせて総合的に判断することが大切だと思います。

その他の内容

校長の話

早稲田中学校の校長は笹倉和幸氏で、早稲田大学政治経済学部教授。

ワタシ的に、校長先生が面白い一言を言っていました。

これから堅苦しい話になりがちですが…その通りの話をします!」と、ちょっとしたジョークを交えながら説明を始めたのです。保護者も思わず笑ってしまい、リラックスした雰囲気の中で説明が進みました。校長先生のユーモアが、堅い話を少し和らげてくれたのが印象的でした。学校の雰囲気も感じられる楽しい瞬間でした!

バランスの取れた教育で、将来に備える

早稲田中学校では、バランスの取れた教育を重視しているそうです。説明会では、「大学に入って伸びる子は、少年時代に全てに興味を持って果敢に挑戦している子」という興味深い話がありました。

中高時代にバランスよく様々な経験をさせることで、逆境にも立ち向かえる力を育み、将来社会で活躍できる人材を育てることを目指しているようです。この幅広い学習の理念は、早稲田中学校の教育方針の中核を成しているように感じました。

入学試験について

  • 入試の概要
    • 2月1日と2月3日の2回実施
    • 合否結果は試験翌日10時に発表
    • 科目配点:算数・国語各60点、理科・社会各40点
    • 倍率:2/1回 2.9倍、2/3回 4.7倍
  • 受験生へのアドバイス
    • 4科目の合計点で勝負
    • 満遍なく点数を取ることが重要
    • 6割程度の得点を目指すこと
    • 1回目不合格でも2回目合格のチャンスあり
    • 2回目の倍率にビビらず挑戦を
    • 丁寧な字で解答(特に数字は明確に)
    • 問題の傾向は例年と大きく変わらないため、塾の対策を信頼してよい

2回受験するとメリットはあるのか?

学校説明会の説明内容は以下の通りでした。

  • 第一希望者の70%が2回目も受験する
  • 学校の説明では、優遇措置はない
  • ただし、2回連続受験者の合格率は高い傾向

この発言の差は何でしょうか。一般的に2/3の試験2回目は開成中を受験したような猛者たちや、2/1に合格済みのチャレンジ生徒が混ざるため、とても倍率が高くなり、相当厳しくなるはずです。

早稲田中の説明は、特に考えていないのか、感覚や印象に2回連続受験による合格率が高いと感じているのか、それとも受験者数を増やしたい意向の表れなのか。

又は、実のところ何か配慮しているから、合格率が高くなるのでしょうか。

→優遇措置はないと言いながら、2回連続受験した生徒は合格率が高い。ようなことを言っていた。何かありそうな雰囲気を感じた。追加合格の時に配慮しているのか(憶測)

その他

他は他校と変わりない内容で、羅列します。

  • 講習(夏、冬、春)希望者制あり。
  • トレーニング機器あり。
  • アリーナの床材はフランスの最新の床材使用。耐震性は自信あり。
  • 防災備蓄品は3日分あり。
  • 生徒の平均通学時間1時間
  • 前倒し学習により中2で中学修了。
  • 高校2年で高校修了。高3は演習のみ。
  • フォローアップ体制 英語・数学成績不良者を補習を行う。
  • 学校の特徴と求める生徒像
    • 優しくて真面目な生徒が多い
    • 読書好きや運動好きな生徒も
    • 入学後に伸びる生徒:心機一転してやり直す気持ちを持つ生徒
    • これができれば上手に自立できる
    • 保護者へのアドバイス:入学後は子離れして見守ってほしい
    • 中弛み時期は生徒自身に気づかせるようにするのが良い

合格実績・進路状況

早稲田中学校・高等学校の進路状況と学校の特徴について、以下のようにまとめました。2024年の大学合格実績。

大学区分合格者数うち現役主な大学
東京大学43名32名
京都大学11名10名
その他国公立54名43名東京工業大学、一橋大学、北海道大学、筑波大学、千葉大学、東北大学、大阪大学、名古屋大学、横浜国立大学、東京都立大学、東京外国語大学、お茶の水女子大学、埼玉大学、東京医科歯科大学 など
早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・東京理科大学435名356名早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学
その他私立144名72名明治大学、中央大学、法政大学、立教大学、青山学院大学、学習院大学、国際基督教大学、成蹊大学、成城大学、専修大学、東京女子大学、津田塾大学、日本女子大学、東洋大学、駒澤大学、獨協大学、明治学院大学、日本大学 など

この表から、早稲田中学校・高等学校の卒業生は、現役で難関大学に多数合格していることがわかります。特に、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学への現役合格者が356名と多くを占めています。また、東京大学と京都大学への現役合格者も合わせて42名と、高い実績を示しています。

現役生の進学先の割合

  • 現役卒業生305名
  • 早稲田大学への推薦入学:148名(49.5%)、慶應義塾大学への推薦入学:3名
  • 一般私大進学:11.8%
  • 国公立大学進学:25.2%
  • 全体の進学率:86.5%
  • 医学部への進学は5%程度(卒業生305人のうち16人 ※早稲田大学には医学部がない)

早稲田大学への推薦入学について

  • 167人の枠に対し148人が推薦入学
  • 高校3年生の校内模試で推薦枠を競う
  • 推薦が決まると他大学受験は不可

最後に

早稲田中学校の教育方針や学校運営について、多くの情報を得ることができました。バランスの取れた教育を重視している点は魅力的で、さすが早稲田です。

校舎が最新なので、とても明る感じですごく良いです。

今回の学校説明会を通じて、早稲田中学校についての理解が深まりました。これからの進路選択に、とても参考になる情報が得られたと思います。

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